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『必死のパッチ』を読みました!

<今年読んだ本 16>
必死のパッチ桂雀々幻冬舎


上方落語桂雀々師匠が、少年時代のエピソードを綴った本です。母親が家を出て行ったり、借金取りが押しかけてきたり、父親が家を出て行ってとうとう一人になったりと、大変な少年時代です。

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感想:かなり面白かったです!!
最近、「少年時代の貧乏話を綴った本」が多いので、そのブームに便乗した本かと思いきや、そんなことはなく、相当おもしろい本だと思いました。生ぬるさが全くない、壮絶な少年時代です。
ギャンブルに熱中して借金を作り続ける父親の駄目人間ぶりの描写や、家に借金取りが押しかけてくる恐怖感の描写が、とにかく壮絶です。一人っ子なので、両親が出て行っても「兄弟で助け合う」ことはできず、ひたすら一人でサバイバルですからね。それでも懸命に生きる松本貢一少年の姿や、支えてくれる近所の人の温かさに、心打たれます。


あと個人的に、後半、松本貢一少年が友達に振り向いてもらうためにテレビの素人参加お笑い番組に出まくったり、「笑われる芸」ではなく「笑わせる芸」を目指して落語の練習をしたりするエピソードが、なんだか他人事とは思えず、身につまされました。私がR-1に出た時、いちおう笑わせるネタを目指しましたが、80%はただ笑われてる感じでした。その状態を打破する何かのヒントをつかもうと思って、最近は落語をよく聴いていますが、特に何もつかめず、今はただ楽しんで聴いているだけです。来年までに何か考えなきゃ。